2017年7月22日土曜日

JSME RC272 第8回研究分科会

に出席するために,平成29年7月21日(金)は宮城県黒川郡にある 「日進工具株式会社・仙台工場」 に行ってきました.日進工具は小径エンドミルのメーカーです.直径6mm以下といったところでしょうか? エンドミルは自分にとっても大事な商売道具の一つですが,私の研究室で多用しているエンドミルは直径10mm前後なので,日進の工具を使う機会は少ないです.日立,神戸,三菱などの大メーカーの量産工場は見学したことはあるのですが,ニッチトップの日進の工場はどんなものなのか,一度見学してみたいと思っていました.仙台は少しぐらいは涼しいだろうと思っていたのですが,東京と変わらないというより,今年一番の暑さだと思いました.

 10時大宮発の 「はやぶさ11号」 に乗って,11時7分に仙台に到着.はじめてはやぶさに乗りました.シートがはやてより良いものみたいですが,夏は暑くてダメですね.これからは,夏のはやぶさは避けることになりそうです.

 集合までに牛タンでも食べようと思っていたのですが,駅ナカのどの店も行列だったので諦めて,すぐに食べれそうな雰囲気だった寿司屋に入りました.夏の20食限定ランチを食べてみましたが,やっぱり仙台駅の鮨は美味いですねえ.特にウニが絶品でありました.

 11時50分に仙台駅に集合,バスは12時過ぎに出発,予定どおりの13時前に日進工具・仙台工場に到着しました.13時から始まった分科会は,会社の概要説明があった後,すぐに工場見学となりました.オリジナルの自働機と生産ラインが印象的でした.

C棟から
① 素材・端面/C面加工
② センターレス/レーザマーキング工程: 5.998mmと5.996mmの差
③ 段付加工
④ 特殊全加工
・独自のプログラム
・ワイヤー・バンドで固定して震災時に助かったニコンの顕微鏡
・オリジナル研削盤 MASAMUNE
⑤ 社内メンテナンスの取り組み
⑥ 環境への取り組み: エアコンや床に対するミスト処理
⑦ 女性が活躍する現場
・Grind Smart 620XS/628XS/600
・Virtual Grind Pro 3D シミュレーター
・主力研削盤 ROLLOMATIC

震災の被害が甚大だったというD棟へ
・砥石管理が重要.小径に特化.
・TGM(ツルーイング・グラインディング・マシン)
・オリジナル自働刃径測定機

最新のF棟へ
・CNC148 P-4&NP4
・cBN製品生産ライン
・cBN端面自働ろう付装置

別棟の開発センターへ
・研削室,加工室,測定室,精密加工室
・PCD工具による超精密金型加工

別棟の加工センターへ
・洗浄機と改善設備
・双腕ロボットによる自働化
・コーティング室でOerlikon発見!
・コーティング膜専用評価機
・再研磨
1階から2階へ
・ケースを生産するための射出成形機
・オリジナルのエンドミル包装自働機
・検査・包装 ⇒ 品川本社へ

 工場見学終了後は分科会議事の後,日進工具の開発部の方が 「PCDエンドミルを用いた加工事例の紹介と加工技術」 という題目で講演されました.安定した加工を行うためには考慮すべき様々な要因があります.自分の専門としては,ツールパスの影響を興味深く思いました.
 続いてNGY大のSYMT先生が,「楕円振動切削加工法と最近の関連研究」 という題目で話題提供されました.SYMT先生の振動切削の話は,これまでに何度も聞いたことがあるハズなのですが,始めて聞くことが意外にたくさんあったことに驚きました.それにしても,楕円振動切削という1テーマを,これだけ長く体系的に取り組まれているということに深い感銘を受けました.

 分科会終了後,東北大学片平キャンパスの片隅にあるレストランに移動して技術交流会となりました.とりとめのない話題がはずんで2次会に突入.ホテルにチェックインしたのは22時半頃でした.入力された情報が多くて混乱しているので,週末に整理,復習しなければなりません.

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