2012年5月15日火曜日

第105回型技術セミナー

で司会進行を務めるため,今日は東急東横線 都立大学駅近くにある 牧野フライス製作所 加工技術センターに行って来ました.内容は,「差別化・高機能化を志向した高付加価値成形技術」 高付加価値を追求して研究開発に取り組んでおられるメーカー様から,樹脂成形金型に関する内容を中心とした高付加価値成形技術について発表して戴きました.

 トップバッターは,SNSでも交流のある(株)ケイズデザインラボ代表の原 雄司さん.原さんがどんな話をするのか,とても楽しみにしていました.デザインの可能性を主張する内容に,大変感銘を受けました.日本の強みである「組み合わせのセンス」「緻密さ」「多品種多変量生産」に,デザインを加えて,新たな付加価値を創出する.まったく同感であります.原さんが提案してきた 「D3テクスチャーによる3Dデジタルデータを活用した新しい表面加飾プロセス」 は,高付加価値加工の一つとして大変期待しています.これからも,注目していきたいと思います.

 講義でも紹介している金属光造形とミーリングを組み合わせた複合加工技術が,金属粉末の改良,造形スピードの向上,CAE技術の確立,専用CAMシステムの新機能の開発など,かなり進歩していることを知って驚きました.講義の内容を刷新しなくてはなりません.

 今日のセミナー全体を通して印象に残ったことは,どれも日本で開発された技術であったり,日本でしか製造できないシステムであったりするにも関わらず,日本国内からよりも,中国や韓国からの引き合いの方が多いという事実です.最近,色々な人から聞く話ですが,アジア諸国の吸収と実践のスピードは,目を見張るものがあるそうです.今は,これまでの経緯にとらわれず,まったく新しいことに,どんどん取り組んでいく時期なのではないでしょうか.

 参加者は13名と,少し寂しい状況でしたが,参加していただいた方には満足していただけたセミナーであったと確信しています.私自身も,たくさんの気づきがありました.本当は,もっと多くの人に聴講してもらいたかったですが,これは企画責任者としては負け惜しみみたいなものですね.広報のやり方など,色々と検討してみたいと思います.

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